<今号の名言>集


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赤色のマーク(など)が最終更新分です。










英会話のCMといえば、アングロサクソン男と得意気にコミュニケーションして光っちゃってるミチコさん、といったイメージが強い。これは日本人にとっての英会話がソト向きのコミュニケーション手段ではなく、あくまでウチ向きの勲章でしかないことの反映だろう。

  ★ 山崎浩一。

「映画に出たことのない人は乗せてあげられない」って、円盤はすまなそうにそう言ったよ。

  ★ 四人囃子「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」の歌詩。

永久に動く夢の装置は残念ながら決して実現しないし、何もないところからエネルギーを生み出す夢の装置も残念ながら決して実現しない。こういう夢はあらかじめ失われてしまっている。それは物理学が悪いからでもないし、物理学者が悪いからでもない。僕たちの住むこの世界はそういうふうにできているのであって、それ以上でもそれ以下でもないんだ。

  ★ 菊池誠『科学と神秘のあいだ』より。

映画を観て良かった悪かったは誰にでも評価できるが、その映画をどのように修正したらよりよくなるかは経験を積んだ者にしかわからない。

  ★ クライアントに振り回されるWebデザイナーに共通した、たった一つの特徴」(studio room134)より。文脈はこう。

クライアントはデザインをした事が無い人がほとんどなので、修正指示もデザイン的には正しくない事がかなりの割合であります。これは映画を観て良かった悪かったは誰にでも評価できるが、その映画をどのように修正したらよりよくなるかは経験を積んだ者にしかわからない、というのと同じことです。にもかかわらず、「ここのボタンを赤くしてください」、「背景をグレーにしてください」という指示を額面通りに受け止めてそのまま修正してしまうのは、素人にデザインさせているのと同じことです。

英語のことわざに相当する日本のことわざがあり、一見同じ意味のもののように見える場合でも、実際には両者に相当のズレがあることも多い。例えば、There is no accounting for tastes.(人の趣味は説明できない)に対しては、必ず『蓼食う虫も好き好き』を当てるが、この日本のことわざは、他人の悪趣味を評して使うことが多い。英語のことわざはただ「好き嫌いというものは人によってさまざまで説明もつかない」といった意味である。また、First come, first served.(最初に来た者が最初に食物を供される)に対しては、相当する日本のことわざとして必ず『早いが勝ち』や、『先んずれば人を制す』を挙げるが、この日本のことわざから連想されるものは、人を押しのけて電車にとびこみ、空席を取るようなすばしこさや図太さであるが、英語のことわざが教えるのは「先着順」ということであり、イギリス人が最も尊重するfair playの精神なのである。

  ★ 奥津文夫『英語ことわざ散歩―イギリス人の知恵をさぐる』より。

エイプリール・フールに、

とっておきの真実を語るために、

友よ、私は、

毎日、嘘ばかりついて暮らさねばならぬ。

  ★ 安野光雅『手品師の帽子』より。

描くことはもう一度愛すること、もう一度生きること、もう一度見ること。

  ★ ヘンリー・ミラー。

疫学に限らず自然科学の調査研究は、それを何のために行い、その結果をどのような場で何に使うのかということを事前に明確にしておく必要がある。

  ★ 津田敏秀『市民のための疫学入門』より。

疫学は難しくない。疫学は、常識的判断を体系化した方法論である。

  ★ 津田敏秀『市民のための疫学入門』より。

駅そばがまずいと思うようじゃ、相当に堕落していると思わなきゃね。

  ★ 永六輔『一般人名語録』より。

エコとかロハスとか言っとけばなんか許されると思うくらいには世間なめてる。

  ★ 羊毛。twitterより。

 SM嬢になった志望動機を聞いた。

 「お金を貯めて、パジェロを買おうと思って」

 うーむ、パジェロとはこれまた健康的な。同じミツビシのクルマにするんなら、ここは頽廃的にデボネアのAMG仕様なんて言ってくれるとSMっぽいと思うのだが。

  ★ 永江朗「変態はどこへ行った」より。 『ユリイカ臨時増刊総特集悪趣味大全』所収。

エスキヤルゴオ エコルス エコオ エスキヤルパン
 エリス エリプス エスキナンシイ

  ★ 塚本邦雄。「かたつむり 樹の皮 うわさ 舞踏靴 らせん だえんに 扁桃腺炎」。

絵ときくらい非文学的な、通俗的な論理はない。しかも、これは必須条件である。なんとなれば未解決という深遠な魅力的部分の存在は推理小説には許されていないからである。

  ★ 松本清張『推理小説独言』より。だからこそ推理小説は「畸形の文学」と呼ばれる。

江戸時代とは、まさに技術史の“暗黒の時代”だ。

  ★ 中野不二男『「からくり」の話』より。文脈はこう。
 江戸の技術を調べていて、いつもうんざりするのは、夢もなければ希望もないことだ。歴史家や技術史研究家が、近年やたらと江戸の技術を賞賛したりするのは、手前ミソの過大評価としか思えない。西洋の技術史と比較すれば、およそ評価などできないはずだ。
……
 謹厳実直、額に汗して、ひたすら働き続けることを庶民の美徳として強要した徳川の世に、省エネと夢と希望のオートマータの発想など、しょせん根づく土壌はなかったのである。江戸時代とは、まさに技術史の“暗黒の時代”だ。

江戸では、花見に女は参加させてません。だから、八っつあんや熊さんたち、長屋の男衆だけで出かけた。筵を敷いて、みんなして弁当を見せあって……。その時に、自慢するのが女房のことですわ。うちは貧乏だけど、こんなきれいな弁当を作ってくれたって、のろける。これが、長屋の花見の目的やったんです。

  ★ 佐野藤右衛門『櫻よ』より。

絵の題名を画家が自分で決めるということは、絵の内容を画家が自分で決めることを意味しています。

  ★ 西岡文彦『モナ・リザはなぜ名画なのか?』より。

選ばれてあることの恍惚と不安とふたつ我にあり。

  ★ ポール・ヴェルレーヌ『智慧』より。太宰治が『』の冒頭に引用している。

選ぶことは捨てることでもある。

  ★ 西岡文彦『編集的発想 ── 「知とイメージ」をレイアウトする』より。

エリザベス女王のスピーチは、淡々としている。人にかしずかれ、生きるためにわめいたり怒鳴ったりする必要のない人々は、自然と穏やかで上品な話し方をするようになる。

  ★ 出所不明。

LSIの構造や技術などはパソコンのソフトウェアを利用する上で、あまり必要のない知識です。が、1つの命令が回路の中を辿る手順を想像してみると、見慣れた16ドットの文字や何気ない画面の絵が感動に変わるかも知れません。「機械は人の仕事を助ける」時代から「人は機械に刺激を受ける」ことが大切になるのかも知れません。

  ★ 宇田川一彦・中村正『「コピーって? ゼロックスですか」 PC‐9801とMS‐DOSをめぐる千夜一夜物語 ── パソコン初心者珍問奇答パニック集』より。クルマだろうが何だろうが、同じことですね。

得るものより失うものの方が多いとき人はそこを去る。

  ★ 早川義夫。Webサイト『早川義夫公式サイト』より。

演歌にあってJポップにないもの。それはタメ息だろう。

  ★ 近田春夫『考えるヒット2』より。

エンジンというのは、そもそも馬力を出すための機械なわけですよ。ところが大気汚染問題が出てからは、馬力はあまり出しちゃいけねえということになっちゃった。馬力を出すということはガソリンをたくさん燃やすということですから、時代に逆行するわけですね。それで、それまではリッターあたり100馬力以下じゃエンジンじゃねえなんていってたのが、リッター50馬力じゃちょっと出しすぎだなんてことになりはじめた。CVCCエンジンはその代表でね、最初のやつなんか2リッターで50馬力しか出さなかった。そんなのエンジンじゃないですよ。

  ★ 川本信彦。海老沢泰久『F1地上の夢』より。

演奏している人が音楽家なのではない。感動する心が音楽なのだ。

  ★ 早川義夫。Webサイト『早川義夫公式サイト』より。




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