創業44年目のお好み焼き店その2・ぐじゃ焼 森下

 前回の大門お好み焼き道場に続いて、今年行った、今年創業44年目を迎えるお好み焼き店のご紹介。
 
 今回は兵庫県姫路市にある「ぐじゃ焼・お好み焼 森下」。
 大門は何度も行っているが、ここはまだ一度しか行ったことがない。なのであまり詳しい話は知らないので書けない。(^^;
 
 訪れたのが今年の6月だから、記憶も少し薄れてきてるんだけどね。(^^;

 姫路に行った時に、帰りに明石で玉子焼きでも食べようと日本コナモン協会の熊谷会長に電話しておすすめの店を訊いてみた。すると、
 
「明石はまだ近いからいつでも食べられる。姫路に行ったんやったらぐじゃ焼を食べてみて。私も『こんなコナモンがあるんか』って衝撃を受けた」
 
 と教えてくれた。
 
 そんなこと言われたら行かざるを得ないじゃない。(^O^)
 
 というわけで向かったのがぐじゃ焼・お好み焼 森下


ぐじゃ焼・お好み焼 森下

 「ひめじ名物」と書かれているが、ぐじゃ焼を出しているのはこの店だけだそうだ。だからぐじゃ焼が食べたけりゃここに来るしかない(ネット情報によると、この店で修行した人がやっている、その名もぐじゃ焼」という店でも食べられる模様)。
 
 店内は小さな鉄板が1つ。それを囲む(というか、それに対面して)客が座る、という感じで、4~5人座れば満員になる感じ。持ち帰りも多いんじゃないかと思う。
 
 先客が1組(2人)いたのでしばらく待ちイスで待っていたが、先の2人のが焼き上がった頃、カメラを持ってる私に「写真、撮るか? ここの一番いい席においで」と声を掛けてくれ、私たち2人も席に招かれた。
 
 果たして、ぐじゃ焼どはどんなものなのか……。

真ん中の白いのはラードだったかなあ……(曖昧)

 ぐじゃ焼は1つ440円(ミニだと240円)。それにトッピングが選べる。
 
 まずキャベツとネギを炒める。豚肉があるのはトッピング(120円)を選んだから。奥に見えるのはすじトッピング(100円)。



 軽く炒め、天かすと削り粉を加えてまた炒める。

生地投入

 ここに小麦粉をダシで溶いた(んだったと思う)生地を加える。
 お好み焼きには薄すぎる。たこ焼きくらいの濃度だろうか。
 
 ここからが知らない人間には驚きの連続。スペクタルですよ。(^O^)

ポットから出汁を投入

 薄い生地だと思ってところに、どんどんダシを加えて混ぜていく。(^^;



 後で動画を紹介するが、加えるダシの量がかなり多い。
 
「え? え? え?」
 
 となるくらい。(^^;

こんな感じになる

「も、もんじゃ焼き……??」
 
 そんな感じのルックスになってくる。
 
 さあここからどうなるんだ? と固唾を呑んで見守っていると……

目の前に移動

 紅ショウガを入れて、そのまんま目の前に持ってこられた。
 
「え、これで完成?」
 
 と思ったら、
 
「ここが一番ええとこやで。ちゃんと撮りや」
 
 おばちゃんは大きなヘラ(というか、大きなスクレーバー)を手に持ち、鉄板に向かう。
 そこには、作ってる最中に鉄板にこびりついた生地が。
 そして。

ペリペリペリペリ……

 そのこびりついた生地をめくりだした。
 そしてそのシートを被せる。

さっきのにこのシートを被せる。つまり構成物は同じ(^O^)

 こうなる。そして、

ソース投入

 姫路の地ソース、名城ソースをかけて、削り粉、青のりを振る。
 
 これで完成。
 
 完成形の写真を撮り忘れた。多分受けた衝撃が大きかったのだと思う。(^^;
 
 代わりに、このあと追加で頼んだそば入り(多分ミニモダン340円あたりだったのだと思う)の完成形を貼っておく。

完成形

 味は間違いなくお好み焼きだ。
 食感は……他の何でもないね。(^^; たこ焼きに近いといえば近い。
 食べ方も、大阪のお好み焼きのように小さいコテで直接食べる。
 一緒に行った友人は関西での経験が浅く(^^;、うまくコテで食べられないので箸を使っていたが、とにかくユルい生地なので箸で食べるのはかなり難しかったようだ。
 
 ちょっと検索してみると、ぐじゃ焼を焼いているところの動画がYouTubeに上がっていたので紹介しておこう。

 これは確かに衝撃だ。
 会長が驚いたのも無理はない。
 
 この店は店主のおばちゃんが1971年に始めた店で、ぐじゃ焼はおばちゃんが考案し、開店当初から出しているそうだ。
 このくらいやっていると、親子孫の3代で来るお客さんもいるという。
 
 先客だった2人の女性(30少しとか言ってた)は中学校の頃から通っていて、結婚して子供ができた今もこうして友人どうして食べに来るのだと。
 
「これが小さい頃から普通やから」
 
 と、ぐじゃ焼の珍しさはピンと来ないようだ。(^O^) そりゃそうだよね。
 
 似たような、というか似てるような似てないようなという感じだけど、同じ姫路には喃風なんぷうというチェーン店があり、こちらも「姫路名物」としてどろ焼きというメニューを提供している。
 
 喃風は大阪にも店を出していて、私も一度行って、どろ焼きを食べたことがある。
 確かに同じように頼りない(^O^)生地だったけども、どろ焼きの方がもうちょっと固形に近くて、オムレツのような形にまとめて、明石焼き(玉子焼き)のように、ダシ汁につけて食べるものだった。
 似てると言えば似てるし、全然違うと言えば全然違う。
 
 喃風は地元でも有名な店らしいが、話をした2人の女性は「あまり行かない」と言ってた。
 
 ぐじゃ焼のキモはやっぱり上から被せるシート(^O^)で、こうするにはかなりの火力が必要だと思う。
 かなり分厚い鉄板で、燃料はガスではなく豆炭……じゃなかったな。ナントカ炭を使ってると言ってた。(半年経つと忘れちゃうもんだね(>_<))
 
 最初に私に声をかけてくれた時から感じていたが、おばちゃんがとても気さくで、いい味を出している。みんなこのおばちゃんを愛してるんだろうなあ。
 
 おばちゃんに会うためだけでも、また行きたいと思っている。

 どうやら姫路では、こういうゆるい生地で作る「ねり焼き」というお好み焼きが昔からあったようだ。こういう↓記事を見つけた。
 姫路で食べられているねり焼・ぐじゃ焼・どろ焼といったローカルお好み焼きを紹介している。
 
ねり焼、ぐじゃ焼、どろ焼(殿のコラム)
 

もともと姫路では生地に出汁を混ぜたやわらかいお好み焼が好んで食べられてきた歴史もあり(姫路焼と総称します)、これに更に輪をかけて出汁の量を増やしたものが、上記のねり焼やぐじゃ焼、どろ焼という事になります。
大阪で一般的な硬いお好み焼を好む人は、姫路市内で食べられるやわらかいお好み焼なんてお好み焼では無いと平気で文句を言いますが、逆に姫路の人は、大阪の硬いお好み焼は、硬い上に出汁の隠し味も入ってないので不味いと思っています。(事実、出汁の有無を考えると、物理的に考えても姫路焼のほうが美味しいのですが)

 
 姫路のお好み焼き事情、面白い。(大阪のお好み焼きにも出汁は入ってますよ)


 食べログのページ。
 
ぐじゃ焼・お好み焼 森下

 この店で使われている姫路の地ソース・名城ソースの製造元には以前(今年の初め)、一度行ったことがある。地ソースマニアとして(^^;、少しだけお話をさせてもらった。
 
 数年前、姫路に行く友人に頼んでここに寄ってもらいソースを買ってきてもらったことがあるのだが、その記録が残っていて驚いた。
 
 真面目に商売をする、いい会社だ。




 特にここに書く必要のない話なんだけど、関西地ソース本舗はまだ更新できないし、こういう機会でもないと書けないので書いておいた。(^^;

突然食いたくなったものリスト:

  • 焼きそばパン

本日のBGM:
Rise and Fall /HELLOWEEN





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