セーラー服と日本刀

 私は比較的マンガを読まない方だと思う。
 まずもって、週刊マンガ雑誌が苦手だ。
 小さい頃は『コロコロコミック』のような1話完結ものがたくさん入ったものなら読んでいたが、何週にもわたって話が続くようなものは、次の週を待つストレスに耐えられない。(^^;
 おそらく高校時代に友人から借りて読み出した夢枕獏「キマイラ・吼」シリーズ(これはマンガじゃないけど)がトラウマになってるんじゃないかと思う。次の巻が何年も出なかったりが普通なので、次の巻が出る頃にはストーリーをきれいさっぱり忘れている。1982年に最初のが出てから30年経とうというのに未だに完結していない。
 もう、こんなのイヤなんだよっっ!!

 というわけで必然的にコミックスでしかマンガは読まなくなり、それも完結したものか、あるいは1話読み切りスタイルのものばかりになる。
#当然、『ベルセルク』や『BASTARD!!』は読まない。読まないったら読まない。
 いや、それはいいのだけども。
 そんなわけでコミックスだと値段的にもそんなにたくさんの種類が読めるわけもなく、そのかわり繰り返し読むことになるので少数高濃度な愛着となっていく。
 そんな中でかなり好きなのが『マカロニほうれん荘』(鴨川つばめ/『週刊少年チャンピオン』1977年~1979年連載)。
 今読んでも楽しい。
 ギャグが面白かったこと、リズムがよかったこと、そしてもう1つ、このマンガはトビラ絵がとてもよかった。
 私は最近のマンガのことも知らないのだけども、私が知っている中では、トビラ絵といえば鳥山明か鴨川つばめなのだ。
 鴨川つばめはロックや軍事ものが好きで、そのあたりのパロディも多いのだと思うが、そのあたりは正直、全貌はつかめていない。(^^;;
#この作品はパロディの宝庫でして。こんなん↓とか。


THIN LIZZYのライブ

 だからネタ元があった場合、そのネタ元に「おおお」と思うべきなのかもしれないが、それはそれ、持ってきた鴨川つばめもえらいってことでね。(^^;
 で、鴨川つばめのトビラ絵で一番印象に残っていたのが、コミックスの第4巻に収録されている「センチメンタルサーカス!!」のもの。

『マカロニほうれん荘』
「センチメンタルサーカス!!」


 2000年代になってさして珍しくもなくなった「セーラー服と日本刀」のモチーフが、1978年という時代に、既にここまで完成されている。(これのネタ元があったら教えてください。m(_ _)m )
 このトビラ絵が「セーラー服と日本刀」の組み合わせの元祖なのかどうかはわからないが、1978年にこれを描いていたところに私は鴨川つばめの凄さを見る。
 と思ったら、ネット上にはこんな↓情報があった。
セーラー服と日本刀の組み合わせの元祖は?
http://soudan1.biglobe.ne.jp/qa5048416.html
 

セーラー服と日本刀の組み合わせの元祖は?
セーラー服と日本刀の組み合わせを初めてした作品は何なのでしょうか?
わかる方いませんか?

質問者が選んだベストアンサー
(略)
ところで、同じ作者の『超少女明日香』というシリーズがあります(第1作は『スケバン刑事』より前です)。こちらはもうほとんどいつもセーラー服で戦っています。
こちらの第2作『明日香ふたたび』(1976年)は、敵が忍者集団です。主人公明日香が、日本刀をとって、敵の頭領と斬り結ぶ場面があります。

一応ビジュアルとしては、私が確認できる「セーラー服の少女が日本刀で戦う」のいちばん古いものですが、質問者さんがお求めの「元祖」とまでは言えないかもしれません。

 
 1976年だから、『マカロニほうれん荘』「センチメンタルサーカス!!」より2年早い。
 どんなのかというと、こんな↓感じ。
 その場にあった日本刀をとっさにつかんで応戦するという感じ。



超少女明日香』(和田慎二)
「明日香ふたたび PART2」


 明日香がセーラー服で日本刀を使って戦うシーンはこれだけだが、確かにある。
 上記質問箱の回答者も「「元祖」とまでは言えないかもしれません」としてるように、これ以前にもあるかもしれない。
 ただ、「セーラー服と日本刀」のモチーフでの完成度は、やはりトビラ絵だけあって圧倒的に『マカロニほうれん荘』にあると思う。(もちろん和田慎二はそんなこと考えて書いていないのでこれは優劣の話じゃない)
 こういう部分含めて、『マカロニほうれん荘』はよかったなあ、というお話でした。(^O^)

 おまけ。ひろいもの。

灼眼のシャナ


ラスト・ブラッド


喰霊


お姉チャンバラTHE MOVIE


セーラー服刑事


新・セーラー服刑事


サムライエイジ


キリコ


つよきす


キル・ビル
……って、これブレザーざんすよ。(^^;;


 新しい作品は全然わかってないが、オリジナルセーラー服刑事だけが80年代で、それ以外はみんな2000年代かな。

 もひとつ、これは全く関係のないおまけ。
 ↑の画像を集めてる時に見つけた、あたらしいルービック・キューブ。
 なんかオブジェとしてもカッコイイ。(^O^)

RUBIK’S ミラーブロックス


 

突然食いたくなったものリスト:

  • 金ちゃんカップ焼きそば

本日のBGM:
Out in the Fields /Gary Moore & Phil Lynott






3 個のコメント

  1. すごいなぁ、と云うかどうか、例えばこうやって引用されると、マカロニほうれん荘の扉絵って「思い出せる」んですよね。1回見ただけのはずなのに、30年以上の時を超えて(^^;。

  2. 鴨川つばめの『マカロニほうれん荘』の絵は、昔ちょっと、読んだ(見た)時は、何か、誇張され、バタくさく思え、継続して、読んでませんでしたが、
    hietaroさんが掲載している「とびら絵」を見ると、
    <冴え>を感じました。
    先入観で見て、中身を見ないと、良さは分からないかも知れない、と思いました。

    • hietaro on 2010年11月18日 at 5:03 PM
    • 返信

    >pooh さん
     
    あるいはそれは、「ネタ元」への記憶かもしれません。(^^;
    しかしほんと、彼のは普通以上のインパクトのあるトビラ絵だったと思います。
     
    >mohariza さん
     
    トビラ絵はしかし、その回のストーリーとはほぼ関係ないものばかりでした。(^^;
    なので、トビラ絵を気に入っても中身は全然合わない可能性も大アリです。(^O^)
    しかし中身に限って言っても、特に前半作品の「冴え」は凄かったと思います。

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