まあもういいと思いつつ、書いたことについてのフォローを。
先日「担々麺の話。えっっ、どういうこと!?」の中で、こういうことを書いた。
いやひょっとしたら実際に陳建民が「”汁なし”の担々麺と区別をつけるために『坦々麺』と表記する」みたいなことをしたのかもしれない。そうだとすれば少なくとも「汁あり」の担々麺については「坦々麺」の方が正解ということになるだろう。 そしてここではそれを記述するのを単に忘れただけ、かもしれない。 それはないとはいえない。 あれだけ「正統」が大好きな『美味しんぼ』がこういう部分をミスることがあるだろうか?という気もする。だから正直、不安だ。(^O^) |
では実際どうかというというのはネットでも調べりゃある程度はわかるわけだから、疑問を呈したからには書いておくべきだったんだね。
というわけで、陳建民のお店(現在は息子の陳建一の店)である赤坂四川飯店の「タンタンメン」はどう表記されているのか。
まずネットの赤坂四川飯店のページに行き、メニューを見てみる(さすがにこれを確かめに東京まで行けないので)。
メニュー
お……!?
か、漢字表記がない!!
これは意表を突かれた。 (^^;
なるほど……。
うーむ。
では、実際の店のメニューはどうなんだろう。
こういうのもちゃんとわかるのがネット時代の凄いところね。
麺・飯
1番上の2つにズーム。
タンタンメンとタンタンメン(スープ無)
こちらには漢字表記があった。やはり「担担麺」だ。
これで1つの疑問は解決した
……のだが、また新たな疑問が生まれることとなった。
「タンタンメン(スープ無し)」が「建民担担麺」と表記されている。
「担々麺の話。えっっ、どういうこと!?」で紹介した『美味しんぼ』85巻には、こう書かれている。
『美味しんぼ』85巻
もともと汁なしだった担担麺に、日本人の口に合うようにと汁を加えラーメンスタイルにアレンジを施したのが陳建民であったと。つまり汁あり担担麺は、陳建民の発明だった。
とすれば、「汁あり」の担担麺にこそ「建民」の名前が冠されて然るべきだ。
にもかかわらず、店ではもともと中国にあった「汁なし」の方に「建民担担麺」という名前を与えている。
しかも英語表記を見ると、「Tan Tan Noodles-Chen Jianmin style(no soup)」となっている。「Chen Jianmin style(no soup)」だ。「陳建民スタイル(汁なし)」というわけ。しかも汁ありの方が「Original Tan Tan Noodles(spicy soup)」だと。あれれ、これだと「史実」とまったく逆のことが書いてあることになる。
むむむむ。
新たに出た謎。しかしこの謎は今はわからない。この謎もいつかは解こう。
で、話を進める。
ついでに赤坂四川飯店の名を冠した中華三昧のタンタンメン(汁あり)はこれ。
明星 中華三昧 四川飯店 担々麺
「「担々麺」を日本に広めた東京・赤坂の「四川飯店(シセンハンテン)」と中華三昧がコラボレーション!お店の味を再現した本格味覚の担々麺を、ご家庭で手軽に楽しんでいただけます。」
「担々麺の話。えっっ、どういうこと!?」のコメント欄でまんぼうさんが言われていたとおり、店がこうだと言えば、少なくともその店のメニューはそれでいいのだと思う(例えば「坦々麺」と表記してそうだというのなら、やはりそのメニューは「坦々麺」で正しい)。
ただ、一般名詞としてのタンタンメンは、やはり「担担麺」あるいは「担々麺」であり『美味しんぼ』の表記は間違い、でFAのようだ。
突然食いたくなったものリスト:
- ジンジャーエールの辛い方
本日のBGM:
敵 TANATOSを想起せよ /はっぴいえんど
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