で、コンサルの話。
いろいろあるのだけれど、今回は「つけ麺の導入法」について。
先日、「関西ラーメン産業展2009」に行ったら、今年もコンサルがたくさんブースを出していた。
その中に、以前「つけ麺維新でつけ麺バブル」というエントリで紹介したDMを制作したコンサルもブースを出していた。
ラーメン・うどん・そば・スパゲッティなど、麺類に特化したコンサルだそうだ。
で、ラーメン業界といえば今はつけ麺ってことらしく、やたらつけ麺を押している。「業界初のつけ麺コンサル」だと。
そこで配っていたチラシが、これ。
ノウハウ集プレゼント中
「まだまだ売れるつけ麺の導入法」
チラシには、こうある。
ノウハウ集プレゼント中 まだまだ売れる「つけ麺の導入法」 ココが必見!つけ麺ノウハウ集の見所 1.安心感ある店頭 |
安心感ある店頭ってのは、まあつけ麺だろうが何だろうが、客商売をやっているからには必要なことだと思うけど、どうして「安心感ある店頭」と「つけ麺をどのように認知させ売るのか」がつながるのか、どうもこれではわからないね。
2.ウリを明確にする つけ麺を導入するにあたって気をつけるべき一番のポイントは回転率になります。ラーメンよりつけ麺の方が回転率が遅いのは言うまでもありません。何を売るのかで位置付けが変わってくるのです。その工夫をお伝えします。 |
これも、「回転率」との関わりはこれだけではよくわからない。「回転」ではなく「回転率」を「遅い」「速い」と表現するのは日本語としてどうかと思うが(^^;、それはそれとして、だったらラーメンを「ウリ」にすることで、回転率の悪いつけ麺を注文されないようにするとでもいうのかな?
3.彩りで味が変わる 人間は五感で情報を判別するのに視覚情報が83%と大部分を占めています。その視覚への訴求方法を詳しくお伝えします。 |
これは確かにありそう。しかし「視覚情報が83%」云々という話はどういうことなのか、ちょっと聞いてみたい。
4.ボリュームこそ命 つけ麺といえば圧倒的な麺の量に特徴があります。全国の繁盛店を独自の調査法で調べ上げた結果!つけ麺の麺は何グラム必要なのかが見えました。ズバリ具体的な数字を持ってお答えします。 |
あ、そうかいな。まあ確かにつけ麺はラーメンよりも麺の量が多い。これはほぼ常識。だからわざわざコンサルに教えてもらわなくてもみんな知ってることじゃないかなあ……。ただ、麺のグラム数まで見えましたか。ちょっと聞いてみたいな。……ま、だいたい想像できるけど。
5.魅せる調理演出 調理の演出にも様々な「おいしい」と感じさせるポイントがあります。そのポイントをわかりやすく具体的に説明いたします。 |
つけ麺導入と関係あるのかな?
6.香りでインパクト 全国の繁盛店を見て回るとつけ麺に香り付けをしてインパクトを出しているお店がたくさん出てきています。その香り付けによるインパクト強化の方法をノウハウ集に入れ込みました。 |
なるほど。これは面白そうだ。……といっても豚骨魚介に魚粉をふりかけて「香りづけ」なんて言うなよ。(^^; 言いそうだけどなぁ……。これもノウハウ集に入れ込んでくれてるのか。ほう。
7.とろみで差がつく つけ麺の特徴といえば、とろみの強い濃厚なスープです。濃いめの味付けは時代のニーズですが、繁盛店のスープはさらに粘性が高いのです。その秘密をお伝えします。 |
……ん? なんだこりゃ? ああああ、最近(というか、もう古いと思うけど)流行の豚骨魚介の濃厚つけ汁のことを言ってるのね。前のチラシも「濃厚豚骨魚介」を押してたな。何だろう、安易だなあ。たくさん食べている身からすれば、「素人さんの騙し方」みたいに見えてしまうのだけどもね。まあしかし、それに「秘密」があるなら知りたいな。
……という感じで、それぞれ疑問が湧く。
そしてこのチラシには、
「もっと詳しく読みたい方には無料でノウハウ集を送付いたします!」
とある。
で、入手した。
A5のコピー用紙をホッチキスで留めた『つけ麺の導入法』という資料が、そのノウハウ集。
ちょっと期待してたんだけど、こりゃヒドいなあ。いや、見栄えじゃなくて、中身が。
さすがにこれまで全部引用すると気の毒なので、要点をかいつまんでいこう。
この「資料」には「つけ麺導入で押さえておきたい6つのポイント」が書かれており、その前に序章のような位置付けとして、「●お客さまの五感に徹底的に訴えろ!」という話が出ている。
こういう文章から始まる。
近年はインターネットや専門雑誌等が普及して全国で美味しいラーメンやつけ麺を食べられるようになりました。しかし、全体のレベルアップによっておいしいだけでは差別化が難しくなってきました。 |
うーむ。
私にゃもう、最初の「近年はインターネットや専門雑誌等が普及して全国でおいしいラーメンやつけ麺を食べられるようになりました」という文からして意味がわからんのだが……。いやきっとちゃんとした理路はあるのだろうけど、この文章だけでは理解できない。
#おいしいラーメンやつけ麺の作り方を、ネットや専門雑誌を通じて全国の人が入手できるようになったということ……なのだと思うけど、どうなのかね。
で、続いてつけ麺導入には「商品の総合力」を上げることが大事だといい、「人間の情報判断基準」の円グラフを示す。
グラフによると、
- 視覚 83%
- 聴覚 11%
- 嗅覚 3.5%
- 触覚 1.5%
- 味覚 1%
となっている。で、
何よりも重要なのは美味しいという感覚は視覚と聴覚の情報に頼っている割合が高いという事実です。 |
と言う。最初のチラシの3.彩りで味が変わるというところにあった、「人間は五感で情報を判別するのに視覚情報が83%と大部分を占めています」という数字はこの話だったのね。
……しかし、ナニコレ?
どこのどういう研究か判らないけども、どういう状況での「人間の情報判断基準」なのかが特定されなければ、こんな資料なんて何の意味もないじゃないの。
ほんとに「美味しいという感覚」の中での「情報判断基準」が「嗅覚 3.5%、味覚 1%」だと思ってるんだろうか。
いや、まだね、「弊社が担当した店舗で独自に長期間調査した結果、こういうことが判りました……」といった話なら聞く価値があると思うのよ。事実は事実として圧倒的な説得力を持つし、実際に現場に立たないコンサルが店よりも優位に立てるのは「多くの店を知っている」という1点なんだからして。なのにこんな、実態に即したわけでもない(でしょ?)、出典も適用条件もわからんデータを持ち出して根拠にしてしまう。このくらいの資料なら現場に一度も出ずにネットサーフィンしてるだけで出来ちゃうぞ。もうちょっと言えば、学生のレポートじみている。
で、この「序章」は、こう締めくくられる。
このような状態を踏まえてつけ麺の導入に際して押えたいポイントをお伝えしていきます。 |
あららら。
これを前提として話が進むんだ。
あーあ、もうこの時点でダメじゃん……。orz
とはいえまあ、気を取り直して。
この先、「つけ麺導入で押さえておきたい6つのポイント」が語られる。
1.安心感がある外観を伝える
2.ウリを明確にする
3.彩りで味が変わる
4.ボリュームこそ命
5.魅せる調理演出
6.回転率を上げる
ん? あれれ?? ちょっと待てよ。
チラシの「ココが必見!つけ麺ノウハウ集の見所」(以下、「見所チラシ」)では7つのポイントがあったはずなんだけども。
#見所チラシで「見所」とされたポイントは↓。
1.安心感ある店頭
2.ウリを明確にする
3.彩りで味が変わる
4.ボリュームこそ命
5.魅せる調理演出
6.香りでインパクト
7.とろみで差がつく
見所チラシにあった6.香りでインパクトと7.とろみで差がつくがなくなり、資料では代わりに6.回転率を上げるが加えられている。
……もうね、この時点で、「あれ? 『とろみ』や『香り』ってのは大したポイントじゃなかったの?」とか、「簡単に入れ替わる程度の”大事なポイント”なの?」とか感じてしまう。たった6つなのに、それでも厳選されたものではないんだなあ、と。
読み進めよう。
1.安心感がある外観を伝えるというのは、要は入りやすい店舗にするということ。新規客を掴むためには、まず入店してもらわないといけない。そのために「ツール情報+視覚情報」という情報を発信しないといけない、と。「ツール情報」とはネット、マスコミ、チラシ等の媒体、「視覚情報」とは看板、のれん、のぼり、照明などの店の外観を指しているそうだ。
なるほど、これは大切なことだ。
……ただ、見所チラシには、
つけ麺の認知度は地方に行くほどまだまだ低いのが現状です。従がってつけ麺をどのように認知させ売るのかが重要なのです。その方法を具体策で紹介! |
とあったんだよなあ。(ちなみに「従がって」は原文ママ)
この資料には入店しやすい店を作るという話はあったけど、「つけ麺をどのように認知させ売るのか」についての「具体策」は一切ないんですけど。
2.ウリを明確にするは、商品(この場合はつけ麺)の売りを明確にすることで集客しようという話。これも大切なことだと思う。
で、具体的には麺、スープ、具材などに特化して売りを定めようと。
そこで、「麺で考えるならば、現在のつけ麺の主流は切り歯14番~12番くらいを使う極太麺」であるとしている。で、「この麺の太さを売りにするというのが1つ」だという。
まず、「切り歯14番~12番くらい」の麺が現在のつけ麺の主流とはとても思えない。
確かに東京で最近元気な店はそういう店も多い。しかしその東京ですら、このあたりの麺が「主流」ですかね? そしてそれがもし本当に「主流」だったとして、だったら「この麺の太さを売りにする」なんてことはできないだろう。だってみんなやってるんだったら、売りにしようがないじゃないの。
もうね、言ってることが支離滅裂。
さらに麺について、
そしてさらに、麺で考えるならば、喉越しや噛みごたえがあります。最近のラーメン業界の傾向は「麺固め」ですが、つけ麺店ではどうなのでしょうか? ……やはりガシガシ系が人気です。当然モチモチ系の麺も人気です。どちらをとっても地域に合わせてさえいれば、まずは成功と考えられるでしょう。 |
「人気」の「ガシガシ系」というのは恐らくゼットンとかで出しているゴワゴワめの極太麺のことだと思うのだけども、まだ東京にしかないんじゃないかな。このコンサルは東京の流行は時間差で地方に波及するから東京の情報は無敵というスタンスなので、これを読んでいる人のいる店の地域がどうなっていようとどうでもいいのだと思う。
まあそれはそれとして、そうですか、地域に合わせてガシガシ系かモチモチ系を出してさえいれば、「まずは成功と考えられるでしょう」か。
なんか、コンサルっていいよね。呑気で。
見所チラシにはこの項について、
つけ麺を導入するにあたって気をつけるべき一番のポイントは回転率になります。ラーメンよりつけ麺の方が回転率が遅いのは言うまでもありません。何を売るのかで位置付けが変わってくるのです。その工夫をお伝えします。 |
とあったのだが、ここでも「回転率」の話は一切出て来ない。
3.彩りで味が変わるでは、おいしく見せるために、つけ麺の盛り付けの配色に気をつけようという話をする。
ケチ付けてばかりのようで恐縮だが、これもアレなんだよなあ。
では色の数はいくつあればいいのか?……具材の色、丼の色を合わせ全部で7種類以上あると最適です。 なぜ7種類なのか?それは認知心理学的に7以上の数を人間は一目見ただけでは、何種類あるのか判断できないという結果が出ているからです。つまり色目が多いことにより、具沢山感が出るのです。 |
なんかねえ、書いてるヤツの「どや?顔」が見えるようだ。
でもね、認知心理学なんて持ち出したところでなぁんの説得力もないのよ。「序章」の「人間の情報判断基準」と同じで、現場のラーメン屋さんが欲しいのは現実的で役に立つ経験則なのであって、認知心理学なんてものから導き出された「こうなるはず」って話ではないのよ。もっと言えば、店に役に立つのは「認知心理学からすると、こうだからです」という話ではなく、例えば「私たちの調査では、色目が増えていくとともに”具沢山感”も出ました。ただ、7色以上になるとこの”具沢山感”も頭打ちになるようです。認知心理学の研究でも7以上の数を人間は一目見ただけでは何種類あるのか判断できないという結果が出ており、私たちの調査結果とも一致します」という類の「事実、こうです」という話なのだ(まあこれだって、認知心理学の話を持ち出す必要もあまりないだろうけど)。
こんな話(なぜ7種類なのか?それは認知心理学的に……という結果が出ているからです)に説得力があると思ってる時点でこのコンサルのスタンスがわかって、「ああ、やっぱりね」と思っちゃうんだよなあ。
で、この章は以下のような例を挙げて、こう結ばれる。
黒い丼と赤いライン、麺の黄色にチャーシューの茶色、煮玉子のオレンジと白色、ねぎの緑、とこれだけでも七種類の色合いです。色目はお店によって様々ですが、ちょっとした意識が売れるつけ麺のポイントです。 |
あーあ。
丼の2色まで入れちゃって、チャーシューと煮玉子とネギで7色。
これで「具沢山感が出る」? 思いっきり普通の店の普通の盛り付けじゃないの。……というか、メンマがない分、普通より具が少ないんですが。
もうね、自爆としか思えないんですけど。orz
それでいて「色目はお店によって様々ですが、ちょっとした意識が売れるつけ麺のポイントです」というコンサル特有の「コツを教えてやってる」感が、これまた鼻につく。(^O^)
4.ボリュームこそ命は、認知心理学云々のような話とは違って、自分たちの経験を元にしている。
全国の繁盛つけ麺店を弊社独自の手法で分析するとつけ麺はその麺のボリュームに大きな特徴があります。 |
そりゃ誰だって見たらわかるだろう。(^O^) でも「独自の手法」なのだ。
で、「独自の手法」での調査の結果、全国の繁盛ラーメン店の麺の量は約300g(ボイル後)程度が標準だが、つけ麺は約400g(ボイル後)が標準になっているとして、つけ麺専門店なら400g、ラーメン店がつけ麺を導入する場合でも「それに近い数字は必要」としている。
ん? ををを、これは確かに「独自の手法」だ。普通、麺の重さを量るのにボイル後の重さなんて量らないもの。
ラーメン屋のオペレーションを想像してもらえばわかるけども、茹でる前に麺の重さを量ることはあっても、茹で上がった麺を量ってる店なんてないもんね。こりゃ独自の手法で調査しないとわからんよ。
ふうむ。
まあしかし、これまでの中でやっと具体的なものが出てきたということで、これはこれでいいかなあと思う。
ちなみにボイル後400gだと、だいたいボイル前で200g~250gくらいだと思われる。
さほど意外な数字ではないし、そんなもったいぶって出すほどの数字だとも思えないけど、まあ他のヒドさに比べれば格段にマシかな。
5.魅せる調理演出というのが、これまた凄い。
魅せるという事がどういうことなのか?これについて本気で考えないと繁盛店は見えてきません。 |
という一文から始まる。これについて本気で考えないと繁盛店は見えて来ないのだと。ををを、そりゃちゃんと考えないと。
魅せるという事がどういうことなのか? 魅せるという事がどういうことなのか? 魅せるという事がどういうことなのか? ……うーん、どういうことなんだろ?
で、その答えが、
1つ1つの動作を大袈裟にやり、当たり前にやっていることでいかにお客さまを惹きつけることが出来るかという事 |
なのだそうだ。
ええええええええええ。
「1つ1つの動作を大袈裟にやる」ですか……。
で、
ラーメンの場合はTVでも有名な某店主の「天空○○」という湯切りがあります。 |
などを例に出し(中村屋の「天空落とし」のことだが、なぜ匿名伏せ字にしているのか意図不明)、こう結ぶ。
最後にもう一度、自信を持って出来るだけ大袈裟に派手にアクションをすることでお客さまに魅せつけるのです。 |
これ、「つけ麺導入で押さえておきたい6つのポイント」の中に入ってるのよ。たった6つに厳選した中の1つよ。
魅せるという事がどういうことなのか?これについて本気で考えないと繁盛店は見えてきません。 |
という問いかけの答えがこれなのよ。
ほんっとにコンサルってのは……。
6.回転率を上げるは、チラシでは6.香りでインパクトとされていたところ。7.とろみで差がつくと共につけ麺そのものに関するポイントが省略され、オペレーションなどの話に置き換えられていることになる。
で、せっかく付け加えられた項目であるにもかかわらず、これまた焦点がボケボケ。
2.ウリを明確にするにあったように、このコンサルはつけ麺の麺について、切り歯12~14番の極太麺を「主流」と想定している。私はそれを主流とは思わないが、そこまでいかなくてもつけ麺はラーメンより太い麺を使うことにはなるわけで、太い分、当然ラーメンに比べて麺の茹で時間は長くなる。そうなると当然客の待ち時間も長くなり、回転率が下がる。回転率が下がれば売上にも直結するわけで、「多くのお客さまに出来るだけ満足していただき、食べてどんどん帰っていただく」ことが店にとって大きな課題だ。……ということを、この章の前半で説明する。
この説明のあと、こう書く。
ではどうするか?お客さまが『待てない』ということを回避するためには・・・(略) 置き換えると、どういうことなのか?『つけ麺は太麺なので多少時間がかかります』この一言でお客さまの気持ちがぐっと楽になるのです。 |
あらら? 回転率を上げるという課題だったはずが、客が待てないのを回避するという課題にすり替わっている。
それは遅すぎるぞというクレームを事前に防止する効果はあっても、「どんどん帰っていただく」(回転率を上げる)ことへの対策にはなっていないだろう。
で、結語はこう。
当然仕掛けていく中でオペレーション改善は必要となります。しかし、まずはお客さまをコントロールすることを考えるべきです。 |
だそうだ……。
せっかく客をコントロールするんなら、具体的に回転率を上げるようにコントロールすればいいのにね。
ところでこの結語の中の「仕掛けていく」「お客さまをコントロール」あたりの言葉にどうしてもコンサル的イヤァな語感を感じるのは私だけだろうか。
正直、このあたりの言葉は店に、能動的に何かやった気にさせる便利な言葉のように思う。(つまりはコンサルの「助言」に何らかの価値があるかのように思わせるためのキーワードなのだろう)
この「仕掛け」という言葉とコンサルのお話については、また後日書きたいと思ってる。
……さて、改めて確認するに、この資料、あくまで『つけ麺の導入法』という資料ですよ。で、これらはそのための「6つのポイント」のはずなのよ。
でも、この中でほんとに「つけ麺」だからこそ必要なポイントって、どのくらいあっただろう。さっと見るに、4.ボリュームこそ命、6.回転率を上げるくらいだ。しかも6.は回転率を上げる話は出て来ない。(^^;; あとは別につけ麺だろうとラーメンだろうとギョーザだろうとチャーハンだろうと言える。まああえて括れば「新メニュー導入時に気をつけること」くらいか。
まったくもってガッカリだ。
少なくともこの資料と見所チラシには、説得力が決定的に欠けている。
正直、役には立たないと思う。
ただ、現実的に、こういう役割(コンサル)を求めている店は少なくないだろう。それをバカにするつもりも非難するつもりもない。
むしろ、だからこそ、その人たちのためにもコンサルはもうちょっとちゃんとした(つまり日本語としてちゃんとしており、論理性があり、そして経験集積的な)話をしてほしい。
ラーメン店はこれに失敗すれば家族で路頭に迷うのだ。コンサルは1店で失敗しても路頭には迷わない。
こういう分野で仕事をしようとすれば、この立場の違いを痛烈に自覚し、店の数倍真剣に取り組まなければならないはずだ。
(いや、してるかもしれない。してるだろう。プロなんだから。そうなら申し訳ない。ただ、この資料からはそれが感じられないのだ)
ちなみに見所チラシの下の方には「雑誌に取材されました!」という囲みがあり、この会社の「つけ麺ノウハウ」が取材されたと書かれている。
「内容は今年2009年を大つけ麺時代と位置づけてつけ麺の時代の変遷から時流を読み解き(略)つけ麺強化法を掲載しております」
とのこと。
ふむ。2009年は「大つけ麺時代」とな。確か「つけ麺維新でつけ麺バブル」で紹介したチラシには、2005年を「つけ麺維新」と読んでいたが……。
ん??
ま、まさか……。
毎年同じようなフレーズを作って、「今年こそ勝負の年ですよ」と煽ってるんじゃないだろうな?
いや、そんなことないよね?
図書館で取り寄せてみようかな。
突然食いたくなったものリスト:
- ICE BOX
本日のBGM:
嘘 /チャゲ&飛鳥
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