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山岡家のつけ麺

 今回は私の悪趣味を暴露するエントリ。
 ごめんね、悪趣味で。m(_ _)m
 
 前回のエントリ(「麺屋 たけ井のつけ麺」)で少し触れた、今年の最も「(>_<)」だったつけ麺の話。


 山岡家は関西ではなじみが薄いが、札幌に本社を置き東日本を中心に131店舗(2012/12/17現在の情報)を展開する巨大ラーメンチェーン。
 店舗のほとんどが東日本にあり、現時点で近畿地方には大阪府、京都府、兵庫県に各1店舗ずつあるだけ。
 大阪で唯一の店舗は岸和田店。ほぼ1年前、2011/11/03にオープンしたそうだ。(もう少し前からあったような印象を持ってたけど、案外新しい)
 ここに行ってみた。
 
山岡家
山岡家 岸和田店(食べログ)
 
 とはいえ積極的にここを目指したというわけではなく、ここしか選択肢がなかったからというのが真相に近い。24時間営業なので夜中でも開いているのだ(しかも年中無休!)。
 その意味ではドライバーには嬉しいね。
 郊外型の箱店で、大きな駐車場も用意されている。
 
 店内に入ると大きな液晶画面の2台の食券機がそびえ立っている。
 この食券機、以前ラーメン産業展で見たやつだ。
 これは凄いよ。
 まず値段が凄い。一万円札が使えるタイプで200万円くらいしたはず。そう、にひゃくまんえん。この店に設置されているのは一万円札が使えるタイプとそうじゃないタイプの1台ずつ。
 普通の食券機みたいにたくさんのボタンがついているのではなく、大きな液晶ディスプレイに表示されるボタンをタッチするタイプ。設定を変えることにより表示されるボタンの大きさや配置を簡単に変えることができる。商品選択から支払いまでにいくつかの画面を設定することもできて、音も出せる。例えばラーメンを選んだら次の画面で「トッピングに○○はいかがですか?」「△△円で□□をセットにすることができます」といった音声を流したりもできる。
「食券機が営業マンにもなるんですよ」
 というのがメーカーの説明。
 こういうのが2台置かれている。
 儲かってるんだねえ。
 
 実はこのエントリを書いている時点で、私はこの店に3回行っている。
 執拗に誘う友人がいるからなのだけども、まあその事情は後ほど。
 3回とも夜中に行ったからか、私たち以外の客を見たことがない。
 昼間は別だろうとは思うが、来店客数に比べてこの店舗の大きさと2台の食券機は、正直身の丈に合っていないかもしれないと思う。
 
 まあそれはいいとして。
 
 このエントリではつけ麺の話をするつもりだが、とりあえずラーメンの話も書いておこう。
 この店は「山岡家」という名前でも主張されているとおり「家系(いえけい)」のラーメンを出す。
 私は家系は道頓堀ラーメン大食堂に入ってた六角家と、あと柏市で2軒ほど行ったことがある程度であまりなじみがあるわけではないが、全部それなりに気に入った記憶がある。
 山岡家のラーメンはそれに比べると落ちるが、それでも塩ラーメンは普通に食べられる味だと思う。
 うん。
 
 で、山岡家のつけ麺の話だ。


つけ麺の麺(大盛)@山岡家


醤油つけ麺のつけ汁@山岡家


味噌つけ麺のつけ汁@山岡家


辛味噌つけ麺のつけ汁@山岡家

 これが、ひどい。
 
 あまりにひどい。
 
 (>_<)
 
 麺、つけ汁、具、何もかもだ。
 炒飯もダメだ。トッピングにつけた味つけ玉子(¥80)すらダメ。
 
 それでも1つくらいほめるものがないかと考えたら、思いついたのは海苔だけだ。これでおにぎりを包むとうまいと思う。
 ただこの店はご飯も期待できないと思う(炒飯から考えて)ので、持って帰って使うしかない。使えるかよ。(^^;
 
 いやもう、ほんとに。prz
 
 サイトには、「スープの酸味が決め手の特製つけ麺」と書かれている。
 これは本当にそのとおりで、完全にスープの酸味が決め手になっている。しかし残念ながら、激マズの決め手。これさえなければまだ……。
 
 一番最初にこの店に行った時、私はラーメンを食べて友人がつけ麺を食べた。
 豚骨臭の漂う店内で一口、つけ麺のつけ汁に口をつけた友人は、目を泳がせて
 
「ちょっと……、このつけ汁、腐ってる……」
 
 と言った。いやいやいやいやそんなことあるわけないでしょ。(^^;;
 もらって啜ってみると、確かにかなり酸っぱい。
 ……でもこれは腐っているんじゃなくて、お酢だよお酢。しかしえらいたくさん入ってるなー。腐ってるとか、さすがにないって。早合点だなあ。まあこの店内の臭いとこの味だと勘違いするもわからないでもないけどさー。あはははは。(^^;;;;
 
 しかし。
 
 確かにそれは勘違いだったのだが。
 
 これが、キョーレツにマズい。(>_<)
 
 いやほんと、残念きわまりない味。
 
 つけ麺には酢が入ってるものという固定観念だけで酢を入れているとしか思えない。
 これだけ大きなチェーン店はそれだけ多くの店員の生活を預かっているのだから、メニューを決めるにもそれなりのリソースを使って開発を行っているのだと思う。
 しかし本当に疑問に思う。
 誰がこのメニューにGOを出したんだろう? これを本当にうまいと思ったのだろうか?
 だって本当に安易なんだもの。
 
「ウチも「つけ麺」をメニューに入れましょうよ。売れてるらしいですよ」
「何だよそのつけ麺って?」
「いやあんまりわからないんですけどね、今、つけ麺ブームらしいです。これからの時代ラーメン屋はつけ麺は置かないと、なんて言われてますよ」
「へえ、そんなものか」
「店舗でもたまにお客さんから『つけ麺ないの?』って聞かれるそうなんですよ」
「そりゃ対応しないといけないな。で、つけ麺ってどんなの?」
「いえ私もよくわからないんです。一度食べに行きませんか? 大勝軒って店が有名らしいです」
……
「なるほど、つけ麺って、スープと麺を別々に出せばいいんだな」
「みたいですねー」
「えらく酸っぱかったな」
「ですねー」
「これ、簡単じゃん。全部、今あるものだけでできるんじゃない?」
「そうですか」
「ウチはギョーザも出してるから酢はあるよな」
「はい」
「トッピングとかラーメンのそのまんま使えばいいわけだし、麺だってそのまんま使えるだろ。もともとウチは太麺だし」
「ああ、確かに」
「じゃあ、麺とスープを別々に盛って、スープに酢を入れたら完成じゃん」
「完成ですよ」
「醤油ラーメンとか味噌ラーメンとか、そのあたりはラーメンのスープとタレをそのまんま流用してできるな」
「ですよー」
「一気に3メニュー追加か」
「凄いー。つけ麺いいですねー。しかもですね、つけ麺はちょっと単価が高くても売れるらしいですよ」
「ほう、これだけで? いいねえ。でもこの味、大勝軒のとはずいぶん違うな」
「そりゃそうですよ。それが店の個性ってやつで」
「この味で大丈夫か」
「だって、つけ麺って酢が入ってるもんでしょ。だったらこういう味ですよ。思い切ってどばーっと入れちゃいましょうよ。正直よくわかりませんけど、好きな人は喜びますよきっと」
「そうか、そうだよな。好きな人は好きな味だよな。よし、これでいけー」
 
 みたいな会話を想像しちゃうくらいの安易さ。
 まあさすがにこんなふうに開発されたわけじゃないだろうけどさ。
 でもやっぱり、これはただ単に「つけ麺ってこんなもんなんでしょ?」と、見よう見まねでテキトーにデッチ上げただけのシロモノに見えるんだよ。
 従来からあった材料を適当に組み合わせて作った、極めて安易なプラモデルみたいなつけ麺だ。
 
 つけ汁だけじゃない。
 麺はラーメンと同じもので、びっくりするくらい短い。


かなり短い麺

 ラーメンの場合、スープが飛び散るのを嫌う客のために麺をあえて短くする店もあるとも聞くが、どうやら「家系」のラーメンは麺が比較的短いらしい。
 


 
 しかしそれをつけ麺でやる必要があるとも思えない。
 つけ麺でこれだけ麺が短いというのはあまりに致命的。「全部カス麺?」とか皮肉の1つも言いたくなる。
 おそらくラーメンとつけ麺の啜り方の違いなんて考えたこともないんだろう。
 
 ダメなのはつけ麺本体だけじゃない。
 トッピングで頼んでみた味つけ玉子(¥80)はしょっぱすぎるし、チャーシューについては、↑の写真の奥で食ってる友人が「ケモノの味がしました」(>_<) って言ってた。私もそう思う。
 
 炒飯までヒドイ。(>_<)


炒飯@山岡家

 ひょっとしたらこれは店員が鍋を振っておらず、炒飯を作る機械で作っているのかもしれない。店員が振っているとすればヘタクソすぎる。そして誰が作ったにせよ作り置き。prz
 店に入った時間が夜中だから作り置きのものが出てくることはあり得る話だが、それでもこの質のものが出てくるとそういうエクスキューズすら通らないよ。
 
 とにかく残念すぎて、「これはまだいい」というところを探すことすら難しい。
 
 この根底には、作ってる人間にまったくつけ麺に対する愛情がないってことがある。こんなの出してて愛情があるはずがない。あってこれならプロとしてそれはそれで凄い。
 むしろその「愛情のなさ」が、つけ麺に対してだけであることを祈るよ。
 
 ちなみにどうして私はこの店に3回も行ったのかといえば……。
 一番最初にこの店に一緒に行った友人(腐ってると勘違いした人ね)が、まだ食ったことがない別の友人を連れて行ってそいつがこのマズさに顔を歪めるのを見て笑うという非常に悪趣味な人間で(^^;;;、それに2回もつきあわされたのだ。そのたびに私は前とは違うものを食べてみるのだが、ことごとくダメだったという悲しい話。
 
 ……私の知り合いで、山岡家をかなり推している男がいる。
 彼には悪いと思ったが、書いてしまった。
 
 応援してくれてる人が、他の人から
「君が推してた店に行ってみたよ! 確かにうまかった!」
 って言われるような、そんな店にしないといけないんじゃないのかなあ。これはね、店の義務に近いことだと思うよ。
 
 店は、「あの店が好き!」って公言して応援してくれてる人に恥をかかせちゃいけない。ほんと。

 この麺は焼きそばにするのが一番おいしいよきっと。

突然食いたくなったものリスト:

本日のBGM:
Spotlight Kid /RAINBOW





 


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