年末になって、いくつか印象に残るつけ麺に出会った。
「\(^O^)/」と「(>_<)」との両極端。
「\(^O^)/」は麺屋 たけ井、「(>_<)」は山岡家(と河童ラーメン本舗)のつけ麺。
今回は麺屋 たけ井の話。
たけ井は俺のラーメン あっぱれ屋の近くにある。両店ともなかなかの僻地(^^;にあるために、行くのなら両方行こうということで行ってみた。
・麺屋 たけ井(食べログ)
両店とも人気店で、寒空の下行列した。
今回はたけ井のつけ麺の話なので、こちらだけ。
麺屋 たけ井@京都府城陽市
聞くところによると、たけ井は修業先の中華蕎麦とみ田(千葉県松戸市)からオーダー麺を購入しているそうだ。この店の名前は聞いたことがある気がする。千葉の店なのに大阪の私が聞いたことがあるくらいだから、それなりに名前の通った名店なのだろう。ググッてみると、とみ田は食べログでTOP1000に入っている。大したものだ。(で、とみ田の修業先は池袋大勝軒なのだと)
自家製麺ではないというだけで減点してしまうのはもちろん間違っている。
「自家製麺」が流行ったおかげで、製麺機屋の営業に乗せられて高い製麺機を導入しちゃったものの、まともな麺が打ててない店なんてのはいくらでもある。
結局、食べる人間にとってはどういう麺をどう出してくれるのかこそが大事なのであって。
つけ麺大(950)+煮玉子(100)@たけ井
この麺、いいね!
これだけの極太麺をここまできれいなストレート麺で、しかもゴワゴワ感なくツルツルツルッと食べさせる店は、少なくとも関西にはほとんどない。長さまでちょうどいい。カス麺もかなり少ない。
麺自体のポテンシャルもいいし、麺を茹でて出すところまでの扱いも素晴らしい。
正直、このつけ汁にはもったいないくらい。
この麺に合わせられているつけ汁は例の、濃厚豚骨魚介という「勝ちモデル」、しかし「またお前か」とも言える、例のやつ。
濃厚豚骨魚介+極太麺という組み合わせは、(おそらく本来のつけ麺の食べ方からは外れているとしても)ちゃんとハマれば非常に魅力的で、六厘舎のつけ麺には驚いた記憶がある。
でも六厘舎のつけ麺は、あのつけ汁にゴワゴワの極太ちぢれ麺というコンビネーションの絶妙さが見事にはまった、かなり特殊なモデルだ。
それを、その絶妙さを見抜けずに単に形だけ真似するところが続出したおかげで今、つけ麺界に悲劇が起こっているのだと思う。
いやそれはいい。(この店がその悲劇にはまっているという意味じゃないよ)
このスタイルはおそらく修業先のとみ田のつけ麺を踏襲しているのだろう。
それはそれで、食べログTOP1000の名店で支持されているのもよくわかるつけ麺だとは思う。濃厚豚骨魚介+極太麺という組み合わせのつけ麺では、関西トップだろう。
しかしそれでも。
こういうちゃんとしたストレート麺はズズズッとすすり上げる、麺らしい食べ方をすべきだし、だとすればこの濃厚ドロドロのつけ汁は邪魔なだけだ。
とはいえ大勝軒的なつけ汁には力強すぎる麺なのでそれも難しいし、正直、どういうつけ汁がいいのかはイメージができない。しかしそれでもこの麺に最適のつけ汁はこのドロドロのつけ汁「ではない」。
このあたり、私が求めているのは非常に贅沢なことなのだとは思う。しかしこの非常に素晴らしい麺をもっともっとうまく味わうには、今とは思想がまったく違うつけ汁が必要だ。
それが作れるかどうかがたけ井がとみ田を超えられるかどうかを決めるんじゃないかな、と思う。
とかいろいろ書いたが、とにかく関西のつけ麺好きは一度はこのつけ麺を食べてみるべき。
つけ麺の「極太麺」がどうあるべきかの1つの基準がわかるはず。(そして私がここで書いていることの意味もわかってもらえると嬉しいな)
※あと、もしも別のつけ汁を開発してくれるなら、全粒粉は要らないと思う。
突然食いたくなったものリスト:
本日のBGM:
Operator /The Manhattan Transfer
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