先日の丼の話(「ラ丼を売らん」)に続いて、今度はのれんの話。
これも昔からちょっと気になってたんだけども、丼と同じく、意外に汎用品ののれんを使ってる店が多い。
普通ののれんは屋号が書かれているわけだけど、汎用品なので屋号はなく、取扱い品(つまり、「ラーメン」だとか「中華そば」だとか「餃子」だとか)が大きく描かれている。
これがよくわからない。もし自分が一国一城の主として店を出すとしたら、のれんくらいはオリジナルのを染めてもらうんじゃないかと思う。……そんなことないのかな。素人考えか?
まあ新規出店ってのは何かと物いりだから削れるところは削るってことだとすれば、それはそれでわかるんだけどね。
でも何枚も要るわけでなし(^^;、まさに店の「顔」なんだし……。
考え方が古いだけかな。
振り返ってみれば、じゃあどこかの店ののれんをちゃんと覚えてるか?って聞かれたら、ちょっと覚束ないもんねえ。
いや、麺哲とかはやっぱり印象に残ってるかな。
麺哲つながりの、「贈:麺哲」とか「贈:龍旗信」とか、そういうオリジナルのれんは印象に残ってるなあ。
豊中麺哲「贈:龍旗信」
高槻きんせい「贈:豊中麺哲」
天保山麺哲(現○丈)「贈:きんせい」
まぁ何にしろ「のれんなんかどうでも、うまけりゃいい」というところに行きつきはするのだけれど。
看板はどの店も気合いが入ってるんだけどねえ。
看板重視、のれん軽視というところか。(^O^)
うーん。
汎用では、この↓タイプののれんが一番出回っている。
「味自慢」というのがタテ文字で○囲いされていて、横に大きく「ラーメン」となっているやつ。
#同じデザインで白地に赤文字のタイプも結構ある。
どの店か当ててみよう。(^O^)
5巾
3巾
5分割なら「5巾」、3分割なら「3巾」という。
「4巾」「9巾」は避けることが多いそうだ。
ラーメンの汎用のれんは、こういう↓感じ。
↓赤地に白文字
https://www.trade-sign.com/storegoods/005270.html
↓白地に赤文字
https://www.trade-sign.com/storegoods/005269.html
汎用品はだいたい1枚6000円弱ですか。
この汎用品は屋台にも使われていて、これ↓に出てくるのもそう。
ちょっと暗くてわかりにくいけど。
キャプチャして明るくしてみた
というわけで、次にラーメン屋に行くときは丼とのれんに気をつけてみてね。(^O^)/
ところで↑のリンク先ののれんに「関東風」と書いているのに気づいたかな?
のれんに関東風・関西風があるということを、私ゃ知らなかった。
皆さん知ってた?
で、ググってみた。
縫製について(のれん工房)
http://www.noren-noren.com/original/housei.html
関東風と関西風
のれんの上部は棒を通すように加工しますが、縫い方によって関東風と関西風の2通りがあります。関東風は棒を通すための輪(チギレ)を縫い付けます。関西風は上部を袋縫いにして棒を通します。 関東風 関西風 |
なるほどなあ。
縫製の仕方は関西風の方が楽らしい。
汎用品は関西風、関東風で値段の差をつけているところはそれほどないようだけど、オリジナルのれんだと関西風の方が安くなる傾向があるようだ。
2枚作ったんですが、みなさんお気づきでしょうか? のれん棒を通す部分の仕立て(縫製)が違いますね こっちが「関東風」で、のれん棒を通す部分を「チチ」と言うんです。知ってました? こっちが「関西風」です。のれん棒を通す部分が袋状になってますね。 こちらの縫製の方が、簡単なのでお値段的にも「関東風」より安く提供できます。 設置場所やお客様のお好みによって、縫製を変えてます。ご注文の際はどちらが良いか仰ってくださいね! |
習慣は別として、実用面で関東風と関西風ではどちらが便利なのかなあ?
ところで↑のブログのコメント欄によると、
「チチ」とは犬の乳首が行儀よく一列にならんでいることから、この名が付いたと言われてるそうです。チとも呼んでます。 |
ということだとか。へええ。
そういえば梵鐘についてるブツブツも「乳」って言うね。これも「チチ」「チ」のどっちの読み方もあったような。
関係ないけれど。
もうちょっと汎用的な説明が、これ↓。
「のれんとは」「地域によるのれんの違い」「のれんの種類」
http://www.e-hata.com/noren.html
一般的に、のれんがかけられてたら営業中で、仕舞われてたら準備中だよね。
たまに裏返し(暖簾が外側ではなく店の方に向いてる)になってる時があったりめくれ上げられてたり、出し入れ以外にもいくつかパターンがあるような気もするんだけど、「営業中」「準備中」以外に、わかる人にだけわかるようなメッセージがあるんだろうか? JRAの当たり馬券メッセージみたいな。(^O^)
いや実際、何かあるの?
おまけ。
日除けのれん2つ。
「一麺入魂」「一日一麺」
「一麺入魂」が純情屋(見りゃわかる(^O^))、「一日一麺」が麺や輝。
似たようなフレーズだけど、「一麺」の意味がそれぞれ違うことまでは普通の人は気にかけない。(^O^)
もひとつおまけ。
「のれん」といえば、神戸市東灘区にあるレノンののれんというラーメン屋の名前を思い出す。
……「思い出す」といっても、私は行ったことがない。(^^;
ガイドブックで見たことがあるだけ。
名前からも判るように店主が大のビートルズ好きで、BGMや内装はもちろんメニューの名前までビートルズ関係に統一されている店だという。
まあこういうコンセプト重視?の店は経験的に味は普通であることが多いので(^^;;その部分は期待は持たなかったものの、話のタネに1度くらいは行ってみたいと思っていた。
……ググってみると、とっくに閉店している。残念。i||!_| ̄|○i||!
まあそりゃそうだよなあ。10年前のガイドブックに載ってる店で、しかも非チェーン店が今も残っている方が珍しいよ。
#いろいろ見てみると、この次にこの場所に入った店(壱國堂 甲南店)が2001/03に開店しているので、それまでに閉店したんだろう。なお、この壱國堂 甲南店も2003/04に閉店。現在は小麦の実り 甲南店という手打ちうどんの店になっている。諸行無常。色即是空。空即是色。
検索結果から見つけたこの↓サイトにレポートがあった。
兵庫のラーメン屋さん・食べ歩き記事バックナンバー 神戸市東灘区の閉店した店
http://www.hyogonet.com/ramen/kobe/higashi/heiten_higashi.html
このサイトの写真を見ると、この店も先日(「ラ丼を売らん」)紹介した「ラーメン横丁6.5めん丼」を使ってるのね。ちょっとワロタ。(^O^)
この丼って、チェーン店とイマイチの個人店ばかりが使うっていうイメージができてきたなぁ、個人的に。(^^;;;
ついでに昔のガイドブックに掲載されていたこの店の紹介記事も載せておこう。
どうせこんなついでじゃないと紹介しない店だからして(閉店してるわけだし)。
『関西ラーメンのうまい店200軒』(成美堂出版 1999/01)より
この写真の丼はまた違うなあ。
……でも、いずれにせよビートルズとは関係なかったようだ。(^O^)
そこまで凝るんだったら、オリジナルの丼を作って、飲み干したら底に4人のうち誰かの顔が出てくるとかだったら楽しいのに。肖像権とかヤバいかな。
しかしこのガイドブックで紹介しているメニューはちょっとイレギュラーだよねえ。(^^;
いずれにせよ、合掌。
突然食いたくなったものリスト:
- トンカツ
- とんかつ
- トンかつ
- とんカツ
本日のBGM:
Things We Said Today /THE BEATLES
3 個のコメント
へえぇ~、ふと興味を持ってみると面白いものですね~♪
「じゃあ、こちらの築地でも見てみよう」と早速、
デジカメ片手に魚河岸の食堂街をまわってみました!
追っかけネタですみませ~ん☆(笑)
こんにちは。
やっぱり、「一麺入魂」は「一球入魂」を
もじったものでしょうね?
>つきじろう さん
壮観でいいですねー!
ガンガン行っちゃって下さい。(^O^)
しかしさすが築地。関西風が1軒しかないとは。
見事!という感じ。(^O^)
そういえば築地市場の見学は、もう再開したんでしたっけ?
>エディ さん
それ以外はちょっと考えつかないですね。(^O^)