「安心」のための国産化?

 王将で見かけたポスター。


2014年秋、餃子国産化。


 書いてることから考えて、去年から貼られていたんだと思う。
 
 下に書いてある文章は、こうだ。
 

餃子の王将は、魂ともいうべき「餃子」に使用している主要食材(豚肉・小麦粉・キャベツ・ニラ・にんにく・生姜)を、全て国産化することを決断いたしました。
従来から「餃子」に使用している食材のほとんどは国産でしたが、餡に使用している生姜と、皮に使用している小麦粉については、国内調達の難しさから外国産を使用しておりました。しかし、全てのお客様へより安心、安全で、より上質の「餃子」を召し上がっていただきたく、このたび生姜と小麦粉も国産化することで、「餃子」の主要食材が全て国産になりました。国産の小麦粉で高品賞の皮を作るためには、全国各地から良質な小麦粉を仕入れ、それぞれの特徴を把握し、美味しい生地に練り上げるための高度な水分管理が必要となります。それでも、私たちはスタッフ一丸となって、お客様に美味しい「餃子」を提供するために邁進いたします。どうぞ、今まで以上に安心、安全で、上質の「餃子」をご賞味ください。
※一部調味料等は外国産を使用しております。

 
 こういう書き方ってどうなんかなあ。
 
 「より安心、安全で、より上質の「餃子」を召し上がっていただきたく」、「「餃子」の主要食材が全て国産に」なったと。
 
 でも、こういうアピールをすると当然、じゃあ王将の他のメニューはどうなんですかってことになる。王将にとって餃子が「」だとして、魂じゃない他の大多数のメニューは安全性が落ちるわけですかと。
 
 もちろんそういうことじゃないよねえ。
 
 材料が国産だろうと外国産だろうと、安全性には充分に配慮している……。
 それが答えだろう。
 
 だから、こんなアピールしなくていいんだよ。
 
 餃子を持ち上げるために、他のメニューを全部心中させることはない。
 しかもこの中途半端な書き方は、外国産がどう「より安心、安全で、より上質」ではなく、国産がどう「より安心、安全で、より上質」なのかも説明しておらず、それでいていいイメージだけを持たせようという卑怯なやり方だ。
 「優良誤認」を狙っているのかとすら思う。
 
 いや、もし本気で国産が「より安心、安全で、より上質」(=外国産が「より安心、安全で、より上質」でない)という認識でそのために材料を変えたというのなら、当然他のメニューも国産化すべきだし、すぐには難しいのであれば「段階的にではあるが、それを目指す」とまでは言うべきだろう。
 
 王将がアピールすべきはそんなところじゃないと、もしアピールしたいならそんなやり方じゃないと、強く思うよ。
 
 「国産」にメリットを見出す人がいることは確かで、それを知らせることはいいだろうけど、だったら「餃子が国産になった」ことだけを言えばいい。
 
 多分、国産小麦粉を使うことによって加工性が随分悪くなったんだろうね。で、それを結構努力して克服したから、それをアピールしたくなったんだろうとは思う。
 
 でもねえ。
 
 自制って、こういう時も大切よ。

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