もう数ヶ月前になるが、ネットでこんな記事を見た。
・【衝撃レシピ】どん兵衛をレンジで加熱するとほぼ生麺になる! モッチモチのツ~ルツルでマジ凄い!!
どん兵衛を普通にお湯を入れて5分待つのではなく、お湯を入れてそれを電子レンジに入れて調理(500Wで3分)すると、麺が「生麺の様なモッチモチのツ~ルツル」になってうまい!というもの。
私は結構どん兵衛が好きだ(同じくらい赤いきつねも)。
冬に流れ星を見に行く時とか、寒~い中で作って食べるどん兵衛には、普通の食べ物では太刀打ちできない素晴らしさがある。
この記事を読んでかなり魅力を感じたが、なかなか機会がなく実行に移せなかった。
それが先日、やっとできたので嬉しくてエントリに挙げておきたい。(^O^)
やったことは上記サイトと同じ。
うちの電子レンジは500Wと600Wが選べ、いつもは600Wで使っているのだけど、今回は条件を合わせるためにわざわざ500Wに変更したくらい。
東西の違いか販売時期の違いか、どん兵衛のパッケージがサイトと違う
サイトには、容器は熱で変形してしまうので気になる人は別に丼を用意するようにとある。とりあえず用意した。
フタは全部剥がしちゃう
普段は少しだけ開けてお湯を注ぐので調理前のお揚げさんをまじまじと見つめたことなどなかったけど、結構しわくちゃなんやね。
お湯は線より少し上に
ちょっとビビって少しだけ上にした。別にもうちょっとお湯を入れてもよかったかも。とはいえこの量でも問題はなかった。
ラップをかける
陶器の器じゃないのでピタッとはくっつかない。問題ないと思う。
500Wの電子レンジで3分
どん兵衛を電子レンジに入れるのは初めてなので、ちょっと違和感のある風景。(^O^)
3分経って扉を開けた
扉を開けると一瞬、蒸気で中が見えない。
蒸気が薄れたところで写真を撮ったが、ふくれていたラップがみるみるしぼんでいく。
容器に移す
蒸気でカメラのレンズが曇っちゃってこのとおり。(^^;
火傷しないように、布巾とか鍋つかみを使おう。
中身を器に移したところ
サイトにあったとおり、容器は変形していた。
しかし電子レンジから出してすぐに比べて結構固くなっていて、容器としては機能しそう。
カップ麺のためにわざわざ別の器を使いたくないという人はこのままでも大丈夫といえば大丈夫だと思う。
粉末スープを入れる
サイトで紹介されているどん兵衛は液体スープだったが、これは粉末。
私は液体スープのどん兵衛にはお目にかかったことがない。
スープは電子レンジに入れる前に投入するという選択肢もアリかもしれない。
わからんけど。(^O^)
盛りつけ
埋まってるキツネを引きずり出してから麺を箸でちょっと捌いて、その上にキツネを乗せる。(ただの見た目の問題)
電子レンジから出してここまで1分はかかってる。
おお、なんか、麺が透明がかってる。
いただきま~す
おおおお、麺が切れたりしてないし、確かにモチモチ感が凄い。これはいつも食べているどん兵衛とは確かに違う!
サイトで書かれているとおり、これはかなり「生麺」の食感に近い。
ツルツル感、モチモチ感がかなり違う。
ただ、どちらが好きかは好みが分かれるのではないかとも思う。
これはどん兵衛に何を求めているか、という話でもあるんだよね。
インスタントラーメンは日清食品から始まった。創業者安藤百福は戦後の闇市で見たラーメンを「家庭でも」と考えてチキンラーメンを開発した。
それ以来インスタントラーメンの目標は、今でも「生麺」だ。
日清食品はその先頭を走ってきた。
どん兵衛もそう。
数年前、それまで常識だったインスタントラーメン特有の縮れ麺をストレート麺に変更した。これも、より生麺に近い麺をという技術開発の成果だと思う。
しかしこれが出た当初、評判は微妙なものだった。「どん兵衛らしくない」と。
インスタントラーメンは既にラーメンのニセモノではなく、インスタントラーメンとして本物になっていたのだ(うどんもね)。
私自身はどん兵衛は好きだが、まだ縮れ麺を続ける赤いきつねも昔より買うようになった。こっちが食べたい時が、やっぱりあるのだ。
より「生麺」へと飽くなき努力を続ける日清食品には、この調理法は「我が意を得たり」なのだろうか。
どうなんだろうなあ。
この作り方、簡単だし、器についてもいろいろ工夫すれば元の容器の変形をもうちょっと抑えられそうだし(例えば容器に近い丼の中に容器を入れてレンジアップするとか?)、時間も通常の作り方より短いので、さほどハードルは高くない。
それでも私はこれを作るのはせいぜい3回に1回かな。
これはきっと、その時どん兵衛が食べたいのかうどんが食べたいのかで決まるんだと思う。
さて、どん兵衛を食った後だ。
上に書いたように、私はたまに夜に山に流れ星を見に行って、寒い中どん兵衛を食べるのが好きなのだが、先日、友人とそれをしようとすると、こんなことを教えてくれた。
どん兵衛の残り汁にコンビニおにぎりを入れて崩して食べるとうまいらしい。
テレビドラマでそんなことを言ってたらしい。(後で調べると、どうやら『サムライせんせい』というドラマだったそうだが、私はまったく見てないのでこれがどういうドラマかだとかどういう文脈だったかは知らない)
じゃあ試してみようとやってみたところ、これが抜群にうまかった。(^O^)
なので今回もやってみた。
コンビニおにぎりを用意
もうちょっとどん兵衛の具を残しておいてもよかったかもしれない。
ただ、麺の出来がいいためにちぎれ麺が全然発生しないので、麺底に残ることもあまりないのだ(すすらずに麺を途中で噛み切っちゃう食べ方の人ならかなり残るかな)。キツネのカケラとかカマボコとか残しておくと後でうれしいかもねえ。
できればきれいに包装をとる
ちなみにどうしておにぎりが「わさびのり」なのかといえば、69円のものが30%引きで叩き売られていたから。
前に食べたのは鮭。うまかった。
海苔をちぎるのがポイントじゃないかと思う。
この海苔の香りがすばらしくいいのだ。
ご飯を崩す
うまい。\(^O^)/
安物のおにぎりだったからか、このおにぎりは米がかなり悪かった。しかしそれでもうまい。(^O^) むしろこのおにぎりはこうすることで初めてちゃんと食べられるものになったとも言えるかもしれない。(^O^)
私は試したことはないが、ラーメンにおにぎりを投入した場合はどうなんだろうな。きっとそれはそれでうまいと思う。いずれ試してみよう。
どん兵衛の食べ方に関しては最近、もう1つ、調理法が話題になっている。
・マキタスポーツ発案の”10分どん兵衛”が驚くほどの美味しさだった!
最近のネット記事のタイトルは「○○すぎる」とか「驚くほど」とかいう極端な言葉を使いすぎなので、そういう部分はないものとして読むとして。
これは単純に熱湯を入れてからの待ち時間を標準の5分ではなく10分にする方法。
記事によると、「酔いがさめるほど美味かった。新感覚だった。コシのやわらかさは福岡で食べた絶品のうどんを思い出した」とのこと。
これもいずれ試してみたいと思う。
ただ、その時はおにぎりが浸かるほどダシが残ってるかどうかわからないけどね。(^^;;
……と思ってたら、日清食品がこんなページを上げた。現在進行形みたい。(^O^)
・日清はなぜ10分どん兵衛を作らなかったのか
追記:
やってみた。
10分どん兵衛
5分どん兵衛よりやわめ、しなやかな麺になっている。
10分でも充分に耐え得るという意味で、この調理法を可能にするどん兵衛の麺は凄い。
ただ、電子レンジとどちらがいいかといえば、電子レンジかな。
ルックスで麺の透明感が違うことがわかると思うけど、ツルツル感、モチモチ感が電子レンジ調理の方が圧倒的に高い。
何と言ったらいいのか、10分どん兵衛はやっぱり5分どん兵衛の延長線上の麺なんだな。想像できる味というのか、確かに時間かければこんな感じになるかなという。
電子レンジどん兵衛は、これを是とするかは別としても、別次元であることは確か。より「生麺」っぽくなっている。
電子レンジどん兵衛にしろ10分どん兵衛にしろ、新しくなった麺だからこその話なのかもしれない。これと同じことを赤いきつねでやったらあまりいい結果は出ないような。(^^; いやこれはやってみないとわからんけどね。
逆に、私はこれ↓はダメ。
・『赤いきつね』や『どん兵衛』を美味しく食べる方法! 5分待って食べるのは素人! プロは2分で食べる
「プロの視点からすると、5分待つと麺が柔らかすぎてノーサンキュー。より強いコシと香ばしさを感じるため、以前は3分で食べていましたが、研究を重ねた結果、2分で食べるのが最適という結論に至りました。3分よりも2分のほうがサクサク感が増して、B級グルメっぽさが出るのです。絶品ですよ!」
だそうだ。
なるほど。こういうのが好きな人もいるだろうなあ。
ただ、私は、寒い山の上で風が強くてなかなか水が沸騰せず、諦めて沸騰前の湯を入れる⇒バリバリの麺 という体験を何度もしているので、こういう麺は自分からわざわざ食べたいとは思わないんだよなあ。
好きな人はご参考に。
昔書いたどん兵衛関連のエントリ。
・東西どん兵衛食べ比べ2011年11月27日
・東西どん兵衛食べ比べ(天ぷらそば編)と全国統計2011年12月24日
・日清どん兵衛東西食べ比べ returns!2012年7月21日
・この程度でいいって気でマンガ描いてないかい?2012年7月22日
2017/03/21追記:
この後、よく考えたら最終的に陶器の丼に移し替えるのなら、発泡スチロールの容器に入れたまま電子レンジにかける理由がまったくないことに気づいた。(^^;
突然食いたくなったものリスト:
- どん兵衛
本日のBGM:
Return To Africa /GODIEGO
最終更新:2017/03/21
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