先日、自宅の門扉をもらい、交換した。
こういうのは、きっとあまり交換しないものだと思う。
ヨーロッパの壁紙需要は、8割から9割は張り替え需要だそうだ。日本は全部が新築需要。今年はこれだけの建物ができたというと、その壁面積しか売れないそうだ。絶対にいつまでも張りっぱなしの状態になっている。
── 宮脇壇。建築家。太作陶夫『色彩流行学』より。
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てな話があるけども、まあよっぽど出ない限り、こういうのもね。
以前、ロンドンに行った時に人々の模様替え好きに驚いた。
ロンドンの郊外を歩いていると、窓枠のペンキを塗り替えてる場面に何度も出くわしたし、ドアノブや柵などの金属細工のものは、取り壊す時にもそこだけ取り外してまた使ったり売ったりするんだと。そういう市場がちゃんとあるわけね。
ああいうのもいいなあと思う。
でまあ、家の門扉も中古品だけどももらってきて、元々あったのと交換した。
門扉というのはたいていの場合、両開きではなく片開きで、片方の扉を固定しておいて、もう片方を片開きのドアとして使う。
私の家では右の扉を開く。ところがもらった扉は左の扉を開くようになっていた。
こういうのは扉を開けて右に行くのか左に行くのか、玄関の構造によるわけで、扉のメーカーもいちいち別々に作るようなコストのかかるようなことをするはずもなく、ドアノブなどの金具類はちゃんと左右どちらにも装着できるようにできている。
今回使う扉はアルミの鋳物でできていて、左右対象に穴やネジ穴が切ってある。
というわけで、私の家の扉として使うには、金具類(ドアノブや片扉の固定金具)を左右逆に移設しなくてはいけない。
構造は簡単で、ついてる金具をネジで外して右の扉のものを左の扉に、左の扉のものを外して右の扉に取り付けるだけ。
使われているネジはステンレスで、あっさりと外すことができた。
だが。
前の家にこれを設置した職人が何を考えてたのか知らないが、一部のネジだけステンレスではなく鉄のものが使われていた。
ドアノブを軸に固定するネジ。
こいつが錆びちゃてた。
それでも片方のドアのネジはうまく回ったのだが、もう片方をナメちゃった。(>_<)
どれだけやっても回らない。
ネジに556をスプレーし、ネジ山のところに平べったい輪ゴムをくっつけてみたり、いくつか知ってることをやってみたけどピクリともしない。
これ以上やったらほんとに潰れちゃうよって感じになったから一度やめる。
こんな感じ
とはいえ、これが移設できないと凄い不便な扉になってしまう。何としてでもこのネジは外さないといけない。
そこでネットで調べてみた。いい道具があれば買ってもいい。
「ネジザウルス」という素敵な工具があるのは知っていた。
こういう↓やつ。
ネジザウルス
ネジの頭をはさんで回しちゃう道具。
こうやって↓使う。
ナメたネジにはこれが一番よさそうで、いい機会だから買っちゃおうかと一瞬思ったのだが、残念ながら今回のようにネジが穴の奥に沈んでいる状況では使えない。
というわけでネジザウルスは今回は見送り。
他に、「ナメたネジはずしビット」というのも見たことがあった。
こういう↓やつ。
なめたネジはずしビット
こいつはネジ自体にドリルで深めの穴を開けて、その穴を利用してネジを回してやろうというもの。
こうやって↓使う。
これはなかなか使えそうだ。
ただ、Amazonのレビューを見るとビット先のドリルが折れてしまったなどの失敗も結構報告されており、ちょっとした不安を覚えないでもない。
こいつにしようかと思ってtwitterでつぶやいたら、ナメたネジ用のドライバーもあるという話を聞いた。
そこで調べてみると、「ナメたネジはずしビット」と同じ兼古製作所(ANEX)というメーカーが出している「ビスブレーカードライバー」というのが見つかった。
こういう↓やつ。
ビスブレーカードライバー
一見ただのドライバーなのだが、尖端が特殊な形状をしていて、ドライバーをネジ穴(があったところ)に入れてハンマーで叩くとこの尖端が新たな溝を作ってくれる。その溝を利用してネジが回せると。
しかも普段は普通のドライバーとして使うこともできる。
いいじゃん。これ。
安いし。(^O^)
やぱりシンプルなのが一番いいし。
というわけで、これと、同じメーカーが出している「ネジすべり止め液」を購入した。
念のため「ナメたネジはずしビット」も購入したのだが、結果的にはビスブレーカードライバー&ネジすべり止め液の併用でネジを回すことができたので、ナメたネジはずしビットの出番はなかった。
ネジ山部分に「ネジすべり止め液」を塗り
力の配分は押しつけ7に回しが3くらいでいいようだ。
これで回った。
外れたネジとドライバー
助かったよ。\(^O^)/
これで扉の左右の金具を交換。ナメたネジは同サイズのステンレスのものを買ってきて置き換えた。
左のネジは、生きてた方のネジ
道具って、凄いねえ。
突然食いたくなったものリスト:
- たこ焼き
本日のBGM:
When It’s The Season /TAI PHONG
1976年だから、ちょうど40年前か。この切なさは色褪せることがない。ほんとにカッコいい曲。
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