関西マンホールサミット2015に行ってきた(3)

 展示ブースにはグッズの他、マンホールの蓋メーカーによる展示もあった。
 本イベントの「協力」に名を連ねている日本グランドマンホール工業会に加盟している23社のうち、関西にあるメーカーは3社(荒木製作所虹技こうぎ長島鋳物)。この3社がこの展示に参加していた。


株式会社荒木製作所


 まず、荒木製作所
 これは花園ラグビー場のある東大阪市のマンホールの蓋。展示していたのは木製のレプリカだった。これは実際には設置されておらず、もう少しデザインを変えたものが設置されるのだという。
 
 マンホールの蓋のカラーリングの方法は2種類あるらしく、セラミックなんちゃらというのと普通に手塗りするやり方(下の虹技の写真の一番左の有馬のマンホールの蓋がセラミックなんちゃらだそうだ)。セラミックなんちゃらは手間がそれほどかからないけれど色が限られてくるそうだ。このラグビーのものは手塗り。
 手塗りはかなり手間がかかり、すべて手作業でやるそうだ。
 値段も色なしに比べて2~4倍になるそうで、カラーマンホールが少ない理由もわかる。
 
 次は虹技。「こうぎ」と読むそうだ。

虹技株式会社

 一番右の姫路城のものは契約が成立したとかするとかいう話だったから近い将来姫路城の近くに設置されることになるのだろう。爪楊枝で色を入れるような細かい作業が必要だったという。
 
 これなんか、このまんま床の間に飾られてても不思議じゃないよね。(^O^)
 
 と思ったら、実際に一般小売り用のものが発売されているそうだ。
 
 マンホールの蓋というのは模様がある表面と、車の荷重に耐えられるように補強されている裏面がある。

裏面

 この表面と裏面とは制作時は別々のものだそうで、一般小売り用(家庭用)のものは裏面の補強を施さず(普通はそんな必要ないわけで)、軽くして販売しているそうだ(裏に補強がある普通のものはWikipediaによると50kgを超えるというし、「ひらけ!マンホール」では約40kgだという)。
 
 そのやり方で制作した製品がこれ↓。


デザインマンホール鉄板


 この日のイベントで実演販売された鉄板焼きに使われた鉄板は実際に設置されているのと同じ、裏面の補強が施されたものだが、こちらには裏面の補強がない。そして持ち運びに便利なように取っ手をつけてくれている。(^O^)
 表面は実際に使われているものの型で作り、材質も同じなので、本物か偽物かと言われれば、本物だ。(^O^)
 厚さは3~10mm。表面処理もしてくれているそうな(オリーブオイル塗布後焼き付け処理)。これで13kgくらい。裏面の補強があったら持ち運びはかなり難しいだろうな。だから実演販売で使われたものは金属のフレームに据え付けになっていて、キャスターもついている。
 デザインは虹技が持っている200種類以上から選べる。地元のマンホール蓋の鉄板で地域のBBQイベントなんてのも面白いかもしれない。リアル感を出して取っ手が要らないって注文も受けてくれるそうだ。(多分受注生産だから)
 
 値段はわからない(聞かんかった)。(^^;; 
 
 上の、実際に設置する用の姫路城のマンホール蓋(色なし)がだいたい7万くらいだそうだから、裏面の補強とかがない分、それよりは結構安くなるのだろうとは想像するけれどね。
 
 耐久性は抜群だから、夏祭りで毎年使う用に自治会で購入とかだったらさほど高くないかもしれない。思った以上に名物になるんじゃないかな。
 
 一応、興味を持った人のために問い合わせ先を書いておこう。
虹技(こうぎ)株式会社 小型鋳物事業部営業グループ
TEL 079-272-7887
FAX 079-272-8688
 もし購入した人がいたら教えてほしい。
 焼いてるところの写真撮らせて。(^O^)
 
 そしてもう1つの展示メーカー、長島鋳物

長島鋳物株式会社

 ↑のTBSのニュースに出てくる、女性の写真をプリントしたマンホールの蓋もこの長島鋳物のもの。私自身はプリントのマンホールの蓋にはあまり興味がないので(^^;、写真を撮らなかった。
 
 プリントものは表現の幅が広がるから便利(情報量を圧倒的に多くできる)なのだと思うんだけど、私は鋳物という制限の中で表現されるからこそマンホールの蓋のデザインは面白いと思っている。
 
 ちなみにこの日の参加者のうちどれほどの人が気づいたかわからないけど、会場となった神戸市建設局東水環境センターの入口にはこんな↓案内図がある。このプリントマンホール蓋も、おそらくここの製品だろう。

事務所案内図

 プリントマンホール蓋の圧倒的な情報量を利用すれば、アイデア次第でいろんなことができそうだ。
 見てのとおりQRコードもプリントできるので、町のあちこちに別々のQRコードをつけたマンホール蓋を設置しておいて災害時に場所によってきめ細かく利用したり、あるいはオリエンテーリング的なイベント(QRコードで次の指令を出す、みたいな)なんてのも楽しいかもしれない。かなり凝った町おこしイベントとかもできそう。QRコードだったらアクセス先の情報を変えればその時々で役割を変えられるもんね。
 
 おそらくこれらのメーカーにとって私たちは直接の顧客ではないだろうけども、質問にはしっかりと答えてくれた。こんな機会は滅多にない。
 
 聞いてみるとメーカーは全国にあるが、自治体の発注はだいたい地元のメーカーが受注するという。だから関西にあるマンホールの蓋はこの3社が作っている。各社間の競争はなかなか熾烈だそうだ。特に納期などの対応が競争のキモになるという。
 デザインが結構変わるのだそうで、マンホールの蓋というのはストックは持たないのだそうだ。なので受注してから作り始め、納品までのスピードが要求されると。もちろん品質もだろう。
 
 マンホールの蓋はアルミの原型を作り、薬剤を混ぜた砂で型を作ってそこに金属を溶かしたのを流し込んで作るという。だから表面がザラザラしてるんだね。
 小さいものは金型を作るそうだが、普通のマンホールくらいになると高価だし熱で金型がやられてしまう。
 最近のデザインマンホールだったりすると量はさほどないだろうしデザインも頻繁に変わるだろうし、いちいち金型を作ってたらコストが合わないのかもしれない。
 
 トークの中で知ったことだが、同じマンホール蓋でも電力会社や電話会社などのものは更新時期が早く、残っているのが少ないそうだ。
 メーカー側(あるいは国)によるとマンホール蓋の耐用年数は「車道では15年、その他の場所では30年」という。
 とはいえ何らかの理由で更新されることもなく月日が流れ、戦前のものなどが残っていることもある。
 当日のトーク「マンホールは路上の文化遺産」(白浜公平[駅からマンホール管理人])の中で、白浜氏はこういう「骨董」的なマンホール蓋を探すのもまた「路上の文化遺産」としてのマンホール蓋の楽しみ方であると言っている。
 
 以前、国立競技場が解体される時にマンホールの蓋も売り出されたことが話題になったことがある(大小計20個、各2万200円)。白浜氏も買ったそうだ。(^O^)

 次回に続く。


突然食いたくなったものリスト:

  • せせりの鉄板焼き

本日のBGM:
Chilly Winter Nights /GHANDI





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